2012年8月19日日曜日

いじめっ子の君へ 〜僕の説得〜


大津の例の事件を境に「いじめられている君へ」という投稿が目立った。彼らはいじめの我慢の仕方を永遠と説いた。しかしながら一方で、「いじめっ子」へのいじめを止めるための投書は少なかった。どうして彼らは「いじめっ子」に目を向けないのか。おそらく彼らは、いじめがなくならないことを知っているのだ。そうだ、大人の世界でもいじめはある。いじめはなくならない。‘広く’はそうである。

しかしながら、‘狭く’なら分からない。自分の周りの世界だけは、いじめのない理想の世界にできるかもしれない。文章の力を信じ、その力で生活する評論家や著名人は自分の筆の力を信じ、理想を叶えるべきであった。しかしながら、いじめられた子の血で書かれた彼らの文章は、いじめられっ子に更なる我慢を強いた。彼らはいじめに屈し、敗北した。

それでも12歳の子供がいじめっ子に向け、いじめを解決するために筆を取って、自分の言葉で語りかけている。彼女は、まだいじめに負けていない。もちろん勝ってもいない。僕も彼女に励まされ、僕なりの理論と言葉でいじめっ子に語りかけてみたい。


いじめっ子、君は勝者だ。

いじめっ子の君へ。

もしかしたら周りからいじめだと言われても、君からしたらただ遊びでイジってるだけかもしれない。だから、ここで君に何がいじめなのか定義したい。

例えば、いじめている子より君が優れていないと言われたら、君は非常に苛立たしいのではないだろうか。理由は分からないが、君は言いようのない怒りにかられ、君はその子には勝っているという気持ちを強く持つのではないだろうか?

もしその子が君の言うことを聞くのならば、君のその感情は100%正しい。君はいじめられっ子に精神的に勝利している。君の言うことを聞くその子は敗者で、君は勝者だ。

自分を勝者だと思い、いつでも、どんなことでも敗者に言うことを聞かせること、これが‘いじめ’だ。


いじめっ子、君は決して謝るな!

いじめっ子の君へ。

君は決して謝ってはならない。謝った瞬間に君は敗者になる。謝罪とは敗者の行動だ。君は常にいじめられっ子から謝られる勝者のハズだ。

しかしながら、そんな勝者である君を敗者にする存在がいる。君は万能の勝者ではない。そう、君は先生や親という存在に、大人にあっさりと敗北する。

君は勝ちすぎてはダメだ。勝ちすぎると目立ってしまう。

勝ちすぎると、それを打倒するさらに大きな力が現れる。親、先生、地域、警察と君の周りだけでも君よりも強い存在がこれだけある。勝ちすぎると彼らは君の存在に気づくことになる。

だから君が今とるべき戦略は、負けないように勝ち逃げすることだ。

小さな勝利も積み重ねてはいけない。もしいじめられっ子が先生に言えば、もし周りの正義感の強い生徒が警察に届けたら、もしいじめられっ子の親や近所の人が気が付いたら、、、リスクはどこにあるか分からない。いじめがバレた瞬間に君の敗者になるのだから、君の勝利は本当に砂上の楼閣でしかない。もしかしたら君の城には、もうこれ以上勝利は積めないかもしれない。

君のために言っている。いじめは止めるべきだ。


いじめっ子、君は本当に勝者か!?

いじめっ子の君へ。

君は永遠の勝者でいられるのだろうか。この先君が年を取り、高校、大学、社会人になるにつれて、君が触れる世界が広がるにつれて、君がまったく敵わない人物に出会う。君はまさしく井の中の蛙であったことを知る時がいつか来る。

自分の本当の実力を知りたければ、すぐに自分の世界を広げるべきだ。君がもし運動が出来るならば、部活動だけじゃなくて地域や年長のチームの練習に一度参加させてもらうといい。君の本当の実力が知ることが出来るだろう。しかもそれだけではなく、君はステージを上げるだけで、新たな実力をつけることが出来るはずだ。君にほんの少しの勇気があれば、世界を広げるというのは良いことばかりだ。

でも実際には、君は今の場所の居心地が良すぎて、そこを離れる気にならないはずだ?

いじめる相手に対して常に虚勢を張っていられるその場が心地いいのではないのだろうか。君はまさしく猿山の大将だ。きっと君のクラスメートは、君の行動を心の内では馬鹿にしている。君は小さな学校という檻の中で、ウ○コを投げてくる猿と大して変わりない。

猿山の大将から本当の勝者になるために、君は新たな世界に足を踏み入れるべきだ。そうして本当の実力をつけるべきだ。そうなった時、いじめは君の貴重な時間と労力を奪う本当に馬鹿げた行動にしか思えなくなるはずだ。


永遠の勝者たれ、いじめっ子!

今、君が誰かをいじめることが出来ている時点で、君は勝者だ。しかしながら、いじめ続けるだけで少し先の未来で、そして遠い未来で君は敗者になってしまうかもしれない。それは、君が現状に甘んじているからだ。もしくはその場の快楽にまかせて堕落しようとしているからだ。いじめは甘えだ。自分に厳しくなれ。そうすれば君の前にはまた勝利が舞い込んでくるだろう。

僕は君が永遠の勝者であることを祈っている。

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